田中
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高架橋の下にあるラーメン屋に入った。
僕はラーメンを黙々と胃の中に流し込む。麺が次々と喉を流れて行き、気がつくとスープだけになった。丼を顔の高さに持ち上げ少しずつスープをすする。暖かい液体が喉を流れる。おもむろに残りを流し込む。胃の中で再び麺と混ざり合ったスープが体を内側から温める。額から噴き出す汗と共に、口から息を吹き出す。達成感が心地よい。
時折揺れる店内はコップの水を揺らしていた。
僕はコップの水を飲もうと手を伸ばし止めた。コップの中に消しゴムが入っている。
そんな訳はない。よく見ろ。コップを握り顔に近づける。
消しゴムだ。紛うことなく見事な消しゴムだ。
滅多に怒らない温厚な僕の背中がゾワりと固くなる。
なんだこの嫌がらせは!顔が熱くなり、コップを持つ手が震える。
店長を怒鳴りつける。顔の前にコップを突きつける。
2人の視線の間に消しゴムが割り込む。「田中」と書いてある。僕の名だ。
僕はラーメンを黙々と胃の中に流し込む。麺が次々と喉を流れて行き、気がつくとスープだけになった。丼を顔の高さに持ち上げ少しずつスープをすする。暖かい液体が喉を流れる。おもむろに残りを流し込む。胃の中で再び麺と混ざり合ったスープが体を内側から温める。額から噴き出す汗と共に、口から息を吹き出す。達成感が心地よい。
時折揺れる店内はコップの水を揺らしていた。
僕はコップの水を飲もうと手を伸ばし止めた。コップの中に消しゴムが入っている。
そんな訳はない。よく見ろ。コップを握り顔に近づける。
消しゴムだ。紛うことなく見事な消しゴムだ。
滅多に怒らない温厚な僕の背中がゾワりと固くなる。
なんだこの嫌がらせは!顔が熱くなり、コップを持つ手が震える。
店長を怒鳴りつける。顔の前にコップを突きつける。
2人の視線の間に消しゴムが割り込む。「田中」と書いてある。僕の名だ。
SF
公開:26/05/22 07:11
日常がふっと壊れる瞬間の話を書いています。ご感想お待ちしています。
普段は山を走ったり、保護犬2匹と散歩したり、仲間とワイワイしています。
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すけ3