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私は古い懐メロ番組を毎日のように見続けていた。画面の中では、半世紀も前の歌手たちが微笑み、街並みも人々の服装も、懐かしさを帯びている。私は現在のニュースにも流行にも興味を失っていた。
ある日、我が家の玄関を勝手に開けて、小学生時代の友人・光男が立っていた。半ズボンに虫取り網を持ち、川へザルガニ捕りに行こうぜと笑っている。冗談にしては妙だ、外へ出ると走っている車は古い型ばかりで、電柱には色あせた映画のポスターが。私は違和感に気づきスマホを取り出そうとポケットを探ったが、有ったのは昔遊んでいたビー玉だった。
胸騒ぎを覚え急ぎ家へ駆け戻り鏡を覗いた瞬間、息を呑んだ。そこに映っているのは、皺だらけの年寄りの私ではない。丸顔で前歯の欠けた小学生だった。
私は震える手で頬を触れると、柔らかい肌の感触が現実だと告げた。居間ではあの懐かしい歌が流れている。時代そのものが歌に引き寄せられ巻き戻ったのだ。
ある日、我が家の玄関を勝手に開けて、小学生時代の友人・光男が立っていた。半ズボンに虫取り網を持ち、川へザルガニ捕りに行こうぜと笑っている。冗談にしては妙だ、外へ出ると走っている車は古い型ばかりで、電柱には色あせた映画のポスターが。私は違和感に気づきスマホを取り出そうとポケットを探ったが、有ったのは昔遊んでいたビー玉だった。
胸騒ぎを覚え急ぎ家へ駆け戻り鏡を覗いた瞬間、息を呑んだ。そこに映っているのは、皺だらけの年寄りの私ではない。丸顔で前歯の欠けた小学生だった。
私は震える手で頬を触れると、柔らかい肌の感触が現実だと告げた。居間ではあの懐かしい歌が流れている。時代そのものが歌に引き寄せられ巻き戻ったのだ。
ファンタジー
公開:26/05/21 10:49
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gonsuke