薬草当番

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寮の共用台所に、
小さな鉢が置かれていた。

札には、
「薬草」と書いてある。

「ゲームかよ」

タカシが葉を一枚噛んだ。
青くさい味がした。

その直後、
肩こりが消えた。
眠気も引いた。
腰の重さもなくなった。

「すげえ。
回復アイテムだ」

セウゴが眉を寄せた。

「やめとけ。
寮に便利なものを置くと、
だいたい当番表に入る」

タカシは聞いていなかった。

シンクを磨いた。
排水口の網も替えた。
脱衣所の髪も集めた。

疲れると、
また葉を噛んだ。

翌朝、
共用台所の横に、
新しい紙が貼られていた。

右下には、
管理人室の印。

薬草使用者は、
回復確認後、
共用部清掃に従事すること。

タカシは眠くない目で、
モップ置き場を見た。

ワイゴが、
鉢の札を裏返した。

回復量:体力のみ。
その他
公開:26/05/13 08:00
更新:26/05/12 05:45

問い屋

問いを描くショートショートを書いています。
 
その違和感を、
まだ持ったままの人へ。
 
問いの続きを、ここにまとめています。

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