0
1
「ご注文は」
青白い、ひょろりと背の高いウェイターが私の耳元まで顔を寄せて聞く。私は、チラリ目の前に座る恋人を見た。彼女は窓の外を見ている。
「こ、これを」
メニューの中央を指差し、ウェイターだけに見えるように示した。
ウェイターは一言「かしこまりました」と言い、メニューを回収し脇へ挟む。恋人は肉料理を注文した。
恋人は出会った頃から無口な女性だったが、最近さらに口数が少なくなった。きっと何か深刻なことを考えているに違いない。例えば私との別れとか。
偶然友人から、このレストランの「心の中をミール」というメニューを食べれば目の前の人の心が見えると聞き来店した。ただしそれは人生で一度しか注文できない。
料理が運ばれてきた。
一口、口へ運んだ。すると目の前に真っ白なだけの世界が広がった。
恋人の姿も何も見えない。真っ白で何もない空間だった。
驚いた。何も、考えていない。
青白い、ひょろりと背の高いウェイターが私の耳元まで顔を寄せて聞く。私は、チラリ目の前に座る恋人を見た。彼女は窓の外を見ている。
「こ、これを」
メニューの中央を指差し、ウェイターだけに見えるように示した。
ウェイターは一言「かしこまりました」と言い、メニューを回収し脇へ挟む。恋人は肉料理を注文した。
恋人は出会った頃から無口な女性だったが、最近さらに口数が少なくなった。きっと何か深刻なことを考えているに違いない。例えば私との別れとか。
偶然友人から、このレストランの「心の中をミール」というメニューを食べれば目の前の人の心が見えると聞き来店した。ただしそれは人生で一度しか注文できない。
料理が運ばれてきた。
一口、口へ運んだ。すると目の前に真っ白なだけの世界が広がった。
恋人の姿も何も見えない。真っ白で何もない空間だった。
驚いた。何も、考えていない。
ファンタジー
公開:26/05/08 13:07
ユーモア
読むとちょっと機嫌がよくなる、を目指して、散歩ができた時と、おいしいごはんが食べられた日は更新しようと思います。
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます
Yukie Fujishiro