屋上のスナイパー:7

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―あの、私、そろそろ

―あ、はい、話し相手んなってくれて助かりました

―いえ

―お仕事がんばってください

―はい、そ

 そちらも、お仕事がんばってください

そう言いかけ、ためらってしまった。
人殺しがんばってください、と言うようで、それは、やっぱりできない。

―じゃあ、行きますね、私

―はい

振り返らず、扉を開け、ビルのなかに入った。

スナイパー相手とはいえ、ひさびさ、まともに人と話しをしたからか、
なんだか妙に気持ちが浮いている。

その気持ちにまかせて、あのスナイパーに依頼してみてもよかった。
無能なセクハラ上司を始末してもらえないか、と。

けど、いまいる無能なセクハラ上司が消されたとして、
第二の無能なセクハラ上司がやって来るだけ。
私の仕事も、生活も、何も変わりはしない。

それならと、午後の仕事へ気持ちを切りかえた。




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青春
公開:26/04/30 07:48

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