中毒性のある絵画

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何度も絵の展示会へ行っているとある日、一枚の絵画が私の心に語り掛けてきた

私が欲しいの。駄目よダメダメ。あなたには、まだ私は早すぎるわ。出直していらっしゃい

だから、何度も言っているでしょ。あなたには絶対に無理。あなたの安月給では私は手に入らないわ。諦めなさい。私は高嶺の花なの。


あんたもしつこい人ね。それじゃ、ちょっとだけ値引きしてあげるわ。
本当にちょっとだけよ。あんたも好きねぇ

どうせ、心の底では、本当は若い子の方が良いと思っているんでしょ。ほら、さっさと向こうに行きなさいよ。綺麗な子が沢山いるわよ

べっ、別にあんたの事なんて好きじゃないんだからね。勘違いしないでよね、馬鹿。

あんたに会えないから泣いていた訳じゃないよ。ちょっと、絵具が滲んだだけなんだから

えっ、本当に私で良いの。嬉しい。絶対に、絶対に手放さないでね。お願いよ


お客様、お買い上げ有難うございます
公開:18/07/26 11:56

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