ぼーっとしてる時

たまにそっと抜け出している。

暗い闇のなかをぐるぐる回りながら
ぱちぱちと様々な色の光が飛び交っているのが見えたり

ぶつかって痛い目にあうこともあるし、

上へ上へと舞い上がって、風のなかを切って進んでいる時もある。

自分以外の命や、そうでないものとしゃべっている時もあるけれど

まどろみのような、幸せな時間に浮かんでいるときもある。

かと思えば、深い底に、ただ自身の呼吸を感じて漂っているときもある。

たくさんのことを経験したそれは、やがてあなたの中に戻ってくるのだ。

そうしてあるべき位置に戻っていく。

何かを見つけてくるときもあれば、そうじゃない時もあるんだけれどね。

ぴんとひらめくとき、府に落ちたとき、ここぞという場面に決断した時。

蓄積されたその記憶は、急に答えを出すときがある。

旅する時間、その時あなたは自由だ。

だけど、帰ってこなければいけないんだ。