A Rock & Roll Fable

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俺がロックンロールをはじめてから長い時が流れた。欲しいものなんて分からない。それでもどうして手に入れるかは知っていた。おまえたちを揺さぶってやる。敗者にくれる時間なんてないんだ。その長く曲がりくねった道の先で、たった一日だけのヒーローになった。
俺たちの世代の話をしようか。空白の時代に生きているんだ。すべての若き野郎ども、いい知らせを頼むよ。混血、アルビノ、蚊、俺のリビドー。赤い扉を見ると、黒く塗りつぶしたくなるんだ。
俺が見える?
俺が聞こえる?
俺を感じるかい?
そして、いつしかロックンロールは定着した。彼女がヒッチハイクで大陸を横断してきたのはその頃だ。途中で眉を整え、すね毛を剃って「彼」から「彼女」になった。
さぁ、手を差し出して、君は素晴らしい。手を伸ばすんだ。君は一人じゃない。俺は完全にやられちまった。ほったらかしはないだろう。錆びついてしまうより、燃え尽きてしまいたいんだ。
青春
公開:18/07/25 20:00
更新:18/07/28 19:27

puzzzle( 神奈川19区 )

作文とロックンロールが好きです。
https://twitter.com/9en_T

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