西日の朝日

私の部屋には西側に窓がついている。夕方になると西日が差し込む。
冬のそれはわずかな暖かさを運んでくれるけれど、夏となるとそうはいかない。日中熱せられた部屋の温度がさらに上がる。天敵である。
一方、東側には窓がないため、朝日は差し込まない。朝、若干テンションが下がる。そこで、西日を流用することにした。
夕方差し込む西日を適当にカットして箱に詰める。それを朝、東側の壁に貼り付ける。するとまるで朝日がさしているように明るくなる。部屋干ししている洗濯物もよく乾くようになった。

気をよくした私は、夕焼けをカットすることにした。そして朝、東側の壁に貼る。そう、朝焼けである。
しかしこれはうまくいかなかった。夕焼けを貼った後に西日を貼ると、そのまま日が落ちてしまうのだ。仕方なく朝焼けは我慢することにした。

次に狙っているのは、虹。虹をカットして部屋の中に飾るのだ。毎日、雨が降るのを心待ちにしている。