住めば都

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ここは山間の村
見渡す限り山と田畑

男はそんな暮らしより
都会に憧れていた

またいつもの日常が終わる

そう思った時
近くの雑木林に流星が落ちた

しかも何やら輝き続けている
彼が急いで現場に駆けつけると
そこには水色の家のような
型をした
宇宙船があるではないか

中から出てきたのは
どう見ても宇宙服を着た顔だけ馬の宇宙馬だ

「遠路はるばるやってきて
ヨカッタヨカッタ
宇宙色々旅してきたけど
ペガスス座が一番キレイに見えるのはこの村ダケダカラナ」

そういって宇宙船に乗り込み
流星の如く消え去った

男は空を見上げた
子供の頃から見慣れた夜空
確かに美しい

そうか 今まで気づかなかったがそれは
都会のネオンよりも
煌びやかに輝いている

絵の得意だった男は
翌日からその林で
一心不乱に筆を握った
あの素敵な体験を
忘れないように
そしてここに住んでいることを
誇りに思うから
SF
公開:18/07/26 00:48
更新:18/11/17 00:12

春星( 神奈川県 )

春星と申します

自宅では一児の親
職場では会社員

そして通勤電車の中では
自称ショートショート作家に
大変身‼︎

長い冬眠から目が覚め
久々に復帰しました
また皆様宜しくお願い致します!

 

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