ネタ出し

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「次はさ、女子高生の友情物語を書こうと思ってるんだ」
僕はデートの途中に喫茶店で、次作の構想をサキに話した。
「良いじゃん!面白そー!」
「でも、女の子の泥々した関係を書くのが難しそうでね」
「シュン君なら絶対出来るって!」
サキはいつも僕を励ましてくれる。
「あ、ちょっと席外すわ」
「おっけー」
席を外すと言っても、トイレに行くのではない。SNSをチェックするのだ。
早速、彼女のSNSが更新されていた。
『女子高生の小説書くってウケるw』
『お前なんかが書けるわけねーだろwwww』
僕は彼女の裏アカウントの更新を一通り眺めてから席に戻った。
「お待たせ、ごめんね」
「全然平気だよ~」
「考えてみたんだけど、女子高生について書くのは僕には難しそうだし、止めとくよ」
えぇ~絶対出来るよ~とかなんとか、彼女は言っていたけれど、覚えていない。
次作の資料には、この裏アカウントさえあればいいから。
青春
公開:18/07/24 02:07
更新:18/07/24 02:16

sakana

ショートショート好きです
学生やってます。

Twitter @n_ak_as

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