グミ男とカニバリズム

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飛行機に乗っている。
「ねえ私、実はグミなんです。」
突然隣の男が話しかけてきた。
「そうなんですか。」
ガブッ。グミだということなので噛み付いてみた。ほんとにグミだ。人間味で美味しい。
「人間味がしますね。」
「人間味だとわかったということは、あなたは今までに人を食べたことがあるということ。つまり、あなたは食人鬼。」
ばれた。私は食人鬼だった。今まで食べた人は70億。おかげでこの飛行機に乗っている人が人の全てになっていた。グミ男は頭がいい、私は感心した。
「みなさんここに食人鬼がいますよ。」
彼は周りに言いふらした。飛行機の中なので逃げることはできない。私は大人しく拘束された。飛行機、着陸。私は投獄され彼は人類を救った終身名誉グミとなった。しかし彼はグミなので食べられてしまった。その結果みな人間味を知ってしまい病みつきになった。そして互いに食べ始め、投獄されていた私だけ生き残った。
ファンタジー
公開:18/07/22 16:04

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