無限の世界へ

0
49

「すいません、僕いま何年目でしょうか?」

セミは土の中で7年ほど過ごす。彼はいったい何年土の中に居たかわからなくなってしまった。周りの仲間に聞いても『わからない』と言われ続け、
「僕は一生土の中にいるのかな」そう思ったら刹那なってきた。

ガサガサ、土を掘る音が聞こえ「やあ!」と仲間が顔を見せました。
「君は僕の弟だよ」聞けば母はこの辺りに僕たちを産んでいて、今数m先に兄弟が集まっているらしい。

初めての兄弟そして生活が始まった。ご飯の食べ方から脱皮の仕方までみんな初めて尽くしだったが兄弟でワイワイガヤガヤとやるのはとても楽しかった。

そして地上へ出る日。
「いよいよ地上へ出る。今まで兄弟でいろんな外敵から身を守ってきた。しかし、地上に一歩出れば個々で戦わなければならない。みんな無事成虫になったらこの木に今一度集まろ!」長兄の言葉に「おー!」と返えす。
さあ無限の世界へ踏み出そう!
ファンタジー
公開:18/07/22 06:41

まりたま

いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容