夏の庭

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家に帰ると、ポストにクリーム色の封筒が入っていた。誰だろう。差出人をみると、知らない名前が美しい筆記体で書かれていた。わたしは部屋に入り、封を開けた。
あなたは覚えていらっしゃいますか。わたしは4歳のあなたのそばにいたミーニャです。最近愛らしいあなたがよく夢にでてきます。もしよかったらこの夏、訪ねてきてもらえませんか。
ミーニャ。そういわれてわたしはあるひとりの女性を思い出した。その人は母の知り合いだった。いつもおしゃれな帽子をかぶっていた。机に置いてある母の肖像をみた。若かったころの母。わたしは思い切って繁忙のなか休暇をとり、かかれている住所を手掛かりに訪ねていくことにした。
美しい景色。わたしはまるで自分の記憶の奥底を探すようにその風景の中を歩いていた。ようやく人里はなれたところに一軒の家を見つけた。わたしは、ここにきたことがある。
その他
公開:18/07/21 08:24

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