神経質な神さま

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長らく地球を管理していた神さまが定年退職となり、代わりに新しい神さまと交代することとなりました。
「ふむ」
新しい神さまはなにやらご不満の様子。
「人間どもは365日で1年という時計を使用しているようじゃが、実際は太陽の周りを1周するのに自転が4分の1ズレとるのう」
新しい神さまは以前の神さまと違い少し神経質なようです。
「閏年とかいうので誤魔化しておるが、なんとも気持ち悪い」
神さまは地球の公転を少し早くし、365日ちょうどで太陽の周りを1周するように調整しました。
「よしよし」
神さまはご満悦の様子です。

しばらくの間はつつがなく過ごしていた神さまでしたが、ふと地球を見ていて気になることが出てきました。
「ふむ。この星は太陽に対して23.4度も傾いておるぞ」
ひょいと、神さまが地球の傾きを直してしまったので、地球は長い氷河期に突入することとなりました。
「これですっきりしたわい──」
SF
公開:18/07/21 00:07
更新:18/09/17 16:30

渋谷獏( 東京 )

(੭∴ω∴)੭ 渋谷獏(しぶたに・ばく)と申します。 小説・漫画・写真・画集などを制作し、Amazonで電子書籍として販売しています。ショートショートマガジン『ベリショーズ』の編集とデザイン担当。
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