スキャン・ラブ
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                                デスクワークをしていると、ふと視線を感じた。
顔を上げると前の席の先輩がこちらをジーッと見ていた。
「ど、どうしました?」
「…………」
「先輩?」
「スキャン」
先輩は真顔のままそう言うと、こちらから視線を外した。
それっきりである。
普段から「氷のような女」と揶揄されている先輩だけに滅茶苦茶怖い。怖すぎる。
一体、何をスキャンされたのか。思わず先輩をジーッと見つめてしまっていた。
すると先輩が顔を上げた。
「何?」
咄嗟にこう言った。
「スキャン返し!」
そんなわけで、今お付き合いしています。おそらく、お互いの心が通ずる何かしらをスキャンし合えたのでしょう。
僕はあの時ほんの一瞬だけ垣間見えた彼女の笑みに落ちたんですけどね。
彼女はこう言っていました。
「あの日、髭剃ってなかったでしょ? 無精髭がQRコードに見えたもんだから、つい。あれ、あなたの予約ページに飛ぶコードだったみたい」
    顔を上げると前の席の先輩がこちらをジーッと見ていた。
「ど、どうしました?」
「…………」
「先輩?」
「スキャン」
先輩は真顔のままそう言うと、こちらから視線を外した。
それっきりである。
普段から「氷のような女」と揶揄されている先輩だけに滅茶苦茶怖い。怖すぎる。
一体、何をスキャンされたのか。思わず先輩をジーッと見つめてしまっていた。
すると先輩が顔を上げた。
「何?」
咄嗟にこう言った。
「スキャン返し!」
そんなわけで、今お付き合いしています。おそらく、お互いの心が通ずる何かしらをスキャンし合えたのでしょう。
僕はあの時ほんの一瞬だけ垣間見えた彼女の笑みに落ちたんですけどね。
彼女はこう言っていました。
「あの日、髭剃ってなかったでしょ? 無精髭がQRコードに見えたもんだから、つい。あれ、あなたの予約ページに飛ぶコードだったみたい」
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      公開:18/07/20 23:59
更新:18/07/21 00:56
    更新:18/07/21 00:56
                  下書きに眠っていたものを 
                  予約制オフィスラブ 
                  に、リライトしてみた。 
              
    まったり。
2022年…3本
2021年…12本
2020年…63本
2019年…219本
2018年…320本 (5/13~)
壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)
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                           壬生乃サル
壬生乃サル