蚊に刺されるムヒ

今年も夏がやってきた。
一年中販売しているとはいえ、ムヒにとってかき入れ時の夏だ。

製薬会社は年々ムヒの性能をアップしている。
その性能を確認するためには、誰かが蚊に刺され、その刺されたところにムヒを塗るしかない。
しかし、なかなか、一般薬のような臨床実験をするわけにはいかない。蚊に刺されるというリスクがあるからだ。
万が一その蚊がデング熱のウイルスでも持っていたら大変な問題である。
そのためムヒの性能を確かめる役割は研究者自らが行うことになる。
そこで問題となるのが、どうやって効率よく蚊に刺されるか、である。確実に短時間で刺されなければならない。

研究者たちは、「蚊に刺されるムヒ」を開発した。それを塗れば2秒以内に必ず蚊に刺されるという優れものである。
「蚊に刺されるムヒ」を塗り→蚊に刺され→本来のムヒを塗る。その繰り返しの成果が今売っているムヒである。

心して使おうではないか。