色とりどり

楽園では純白の美しい鳥達が
暮らしていた
人々を魅了する
彼らは個性を求め
楽園を離れた

ある者は金色に輝く稲穂に
感激しスズメとなり

ある者は情熱的な恋に
魅了され フラミンゴとなり

またある者は新緑の
美しさに惚れ カワセミとなり

海に憧れた者は海の色した
アオサギとなった

そして都会の夜に憧れた者は
汚れた空気に染まって

真っ黒なカラスとなってしまいました

よいですか
私たち鳥は色鳥どり
なりたい自分になることが出来ます

何故なら私達には
自由な翼があるのですから

楽園に居続けるのもあり
好きな色に染まるのもよし

鳥生は一度きり
楽しまねばならん

と楽園の長老ならぬ鳥老が
若者達に語った