砂漠の自販機

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暑い。
だらだらと汗が流れ落ち、砂漠の砂に黒い染みをつくる。
遠くにオアシスの目印である椰子の木が見えた。
「やっとひと心地つくぞ」
俺は駱駝の腹を蹴り、その歩みを速めた。
すでに先客がいて、旨そうに缶ジュースを飲んでいるようだ。
大きなオアシスらしく、自動販売機がずらりと10台近く並んでいた。
「さて、何を飲もうかな」
小銭を取り出し、自販機の飲み物を物色するが、お汁粉、しじみ汁、豚汁の三種しかない。
「なんじゃこりゃ!?」
他の自販機も残らず見て廻るが、全て温か〜い飲み物ばかりだ。
先客の男たちは、みな平気で飲んでいるが、どうみてものホッカホカの高温にしか見えない。
俺は諦めて次のオアシスに向かった。

遠くにコカコーラの看板が見えた。
「今度こそ冷たい飲み物にありつけるぞ」
俺は駱駝を下りオアシスへ駆け寄った。
しかしあろう事か、自販機にはコカコーラの唐辛子味が並んでいた──。
ミステリー・推理
公開:18/07/18 16:30
更新:18/09/17 16:30

渋谷獏( 東京にいるけっどカンサイジ〜ン♪ )

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