進撃のバスケットマン

高校最後の大事な試合を控え、俺は体を作るために毎日一升の米を食べ、筋トレをすることを自分に課した。
そして試合当日、俺の緊張と興奮は最高潮に膨らみ、試合のブザーと共にバンと弾けた。すると、どうだろう筋肉が一気に倍倍倍倍に膨らみ、身長が一気に3メートル以上に伸びたのだ。「巨人だ！」ベンチや応援席から驚きの声が上がる。俺は、力の限りにドリブルをした。ボールをつくごとに床が陥没し、ディフェンスは誰も近づかない。全力でリングにシュートを押し込むと、ボードが割れ、リングが弾け飛び、観客の悲鳴が上がった。
「しまった」
監督が鬼の形相で怒鳴っている、交代のブザーが…。

「やべー。夢だった。良かった。強すぎだろ俺」
俺はホッとし飛び起きた。
すると、メリメリメリと音が聞こえ、俺の頭は天井と屋根を突き抜け、青い空と白い雲と遠くの景色が見えた。
「かあちゃーん、朝ごはん！」
俺は叫んだ。