見て見ぬ人生

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太陽が照り付ける暑い夏。
僕は、一人砂漠を歩いているかのような感覚に陥っていた。
喉がものすごく乾いているのに、汗はいくら拭いても滝のように流れ出している。

ふと目に入ったコンビニに立ち寄る。
自動ドアが開き中に入ると、そこはオアシスのように涼しく火照った体を一気に冷却してくれた。しかし、そんな心地よさも束の間。すぐに、自分のポケットには小銭しか入っていない事実を思い出し、店にある飲み物やアイスを買うことなど到底出来ないことに肩を落とす。

雑誌でも立ち読みしようと考えるが、昨今の出版不況の煽りなのかこのコンビニには雑誌が置かれていないらしかった。

近くにある公園に立ち寄り、ベンチで横になる。
自分はなぜこんなにお金が無いんだろう。

目をつぶると、段々と記憶が蘇ってくる。

そうか、、、昔ビジュアル系バンドとしてデビューして、
その後、占い師に出会って、、、
そして、、、
公開:18/07/16 17:56

サラダバー( 東京 )

28歳。

 

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