ある日の歯医者
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歯が痛み、我慢が出来なくなって仕方なく歯医者へ行った。
「ああ、この歯はダメだな。死神が取りついてますね。隣の奥歯も。神経を鎌でやられると、すぐにこの歯は死にますよ」
「し?死神ですか?」
「はい。死神です。今日抜きますか?」
「ぬ、抜いてください!」
歯医者はテキパキと準備を始めた。
「あのーどうやって死神を抜くんでしょうか」
「まず死神専用の麻酔をします。鎌を取り上げてから、この死神アタックというビームで気絶させ、ピンセットで抜きます。復活しないように石化して処理します」
歯医者は説明をしながら治療をすすめ、抜き終わった死神を見せてくれた。
「はぁ随分小さいもんですね。意外に可愛いなぁ」
「これが育つとね、大きくなるんですよ。私はそちらは専門じゃないんでね。ほら、見てごらんなさい」
歯医者に促されて見ると、頭のすぐ後ろに私より少し背丈の大きい死神が鎌を振り上げて立っていた。
「ああ、この歯はダメだな。死神が取りついてますね。隣の奥歯も。神経を鎌でやられると、すぐにこの歯は死にますよ」
「し?死神ですか?」
「はい。死神です。今日抜きますか?」
「ぬ、抜いてください!」
歯医者はテキパキと準備を始めた。
「あのーどうやって死神を抜くんでしょうか」
「まず死神専用の麻酔をします。鎌を取り上げてから、この死神アタックというビームで気絶させ、ピンセットで抜きます。復活しないように石化して処理します」
歯医者は説明をしながら治療をすすめ、抜き終わった死神を見せてくれた。
「はぁ随分小さいもんですね。意外に可愛いなぁ」
「これが育つとね、大きくなるんですよ。私はそちらは専門じゃないんでね。ほら、見てごらんなさい」
歯医者に促されて見ると、頭のすぐ後ろに私より少し背丈の大きい死神が鎌を振り上げて立っていた。
その他
公開:18/07/12 20:37
人間界で書いたり読んだりしてる骸骨。白むうと黒むうがいます。読書、音楽、舞台、昆虫が好き。松尾スズキと大人計画を愛する。ショートショートマガジン『ベリショーズ 』編集。そるとばたあ@ことば遊びのマネージャー。
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