白雪姫

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僕に最近、彼女が出来た。爬虫類のような冷たくて滑らかな肌をもつ、触れるだけで欲情する様な二の腕がお気に入り。友人たちは早く紹介しろと騒ぐけれど、見せびらかすつもりは毛頭ないよ。あれは僕だけのダイヤモンドだからね。誰にも教えてやるものか。彼女に対する不潔なやつの視姦に僕が耐えられそうにない。元素のように透き通った僕の彼女は、僕がしっかり守ってあげなきゃ。
「お前のノロけ、キモいんだけど」
汚い口を友人が開く。なんとでも言えばいい。僕は満ち足りている。生活に過不足もなかった。何気なく友人がテレビをつけた。あれ、おかしいな。
「ビール飲んでいい?」
友人の言葉も耳に入らない。どうして彼女がリアル配信されているんだろう。だって彼女は……。
ビールの缶が落ちる音がして、僕は振り向いた。ああ、安心した。彼女は冷蔵庫で眠ってる。白い肌に滑らかな肌。鏡のような無垢な瞳。愛しているよ、僕の大事な白雪姫。
ホラー
公開:18/07/11 08:18
一行怪談から狂気を込めて こんなんでいいのかな……

風月堂( 札幌 )

400文字の面白さに惹かれて始めました!
文字や詩のようなものを書くのが趣味です。
情緒不安定気味でアゲサゲ落差のひどい人間ですw
いろんな方々の作品を読んで、心を豊かにしていきたいです。

無料の電子書籍をつくりました。
『ショートショート作品集カプセルホテル【】SPACE』
a.co/1VIyjHz

『枇杷の独り言』
ショートショートコンテスト『家族』最優秀賞頂きました。

写真は全て自前でやっています(笑)

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