お口直し頂戴

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あーあ、早く帰ってこないかしら。あの人のせいでお腹はぺこぺこ、喉はカラカラよ。外食してもいいけれど、グルメなアタシはあの人のお魚料理が食べたい気分よ。
あ、帰ってきたわ…まあなんてこと!あの人アタシのこと無視したわ!普通は出迎えてくれたら感謝するものではなくて?なのにあの人ったら自分の寝床に駆け込んで!近づいて文句を言ってやるわ!
ちょっと、アタシのことお忘れじゃなあい?
…あら、この人いつもと鳴き声が違うわ。いつもは犬みたいにうるさいのに、今は鼻をぐすぐす。
まあ!この人ったら目からお水が出てるじゃないの。
…そういえばアタシ、喉がカラカラ…
「タマ?慰めてくれるの?」
いけない!つい舐めちゃった!
「タマ、ありがとう」
やっといつものこの人の顔になったわ。
よくわからないけど早くして頂戴。なぜかさっきより喉がカラカラなの。口直しが美味しいお魚とお水でなければ、アタシは許さなくってよ。
その他
公開:18/07/08 23:00
月の文学館

砂塵

読んでいただきありがとうございます。
話のおもしろさ云々はひとまず置いといて、とりあえず一本完結させることを重視して書いてます。
朗読ラジオ「月の音色リスナー」です(^o^)/
低浮上中なのでコメント返し遅れるかもですが必ずお返しします。

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