流し星

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「準備はよろしいですか」
半分に割れた竹の前に集まった人々は箸を掲げた。
「流す星は77個。竹に流れる星を見事捕まえた方には、願いを叶える権利を差し上げます。捕まえた星に願いをおっしゃってください。ではいきますよ。そーれ」
光が一つ尾を引いて流れる。目の前で光ったかと思えばもう端までいってころりと落ちて消えた。
「そーれ」
星はどんどん流れてくるが、箸の間をすり抜けていってしまう。皆真剣だったが、半分以上の星が流れても誰一人捕まえられなかった。
「77個目ですよ。そーれ」
私はやけになり、星が見える前に箸を突っ込んだ。
「お見事!さあ早く願いを」
箸はきらめく星を摘んでいた。
「えっと、有名人になれますように!」
そう言ってるうちに、星は燃え尽きるように消えていった。
「願い、叶いますか?」
おそるおそる聞く。
「残念ですが、三回唱えなければ無効です」
私は地道にスターを目指すことにした。
ファンタジー
公開:18/07/08 20:51

砂塵

読んでいただきありがとうございます。
話のおもしろさ云々はひとまず置いといて、とりあえず一本完結させることを重視して書いてます。
朗読ラジオ「月の音色リスナー」です(^o^)/
低浮上中なのでコメント返し遅れるかもですが必ずお返しします。

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