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晴天に仄暗い煙がゆらゆらと昇っていく。

まるで空の先にいる誰かにこの胸を支配する灰色の気持ちを伝えるかのように。

ぼんやりと煙を見上げていた瞳をふいに閉じてもう声も思い出せない誰かを想う。

嗚呼、いつかまた相見える日が訪れたならその際には。

足元で燃えていた手紙は気づけば塵となっていた。
その他
公開:18/07/05 10:52

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