雷子の落とし物
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ピカッ、ドーン!
雷だ。結構近い。念のため近くのデパートに避難しようと思った次の瞬間、また、光った。ピカッ、ドーン、
バシャッッ!!!
うわっ。
足元で大量の水が跳ね、膝から下がずぶ濡れになってしまった。何が起きたのか。見ると、破裂した風船のようなものが落ちている。
「ねえ、このあたりに水風船が落ちてこなかった?」
後ろから声をかけられた。振り返ると5歳位の男の子だ。
「水風船?」
「うん、落としちゃって」
さっきの水撥ねか?地面に落ちている風船のかけらを渡す。「割れちゃったみたいだね」
男の子が泣きそうな顔で受け取った。
それにしても、どこから落としたというのだろう。もしかしてビルの上か?
「どこから落としたの」なるべく詰問調にならないように気を付けながら聞く。
「ふふ、それは内緒」
「お父ちゃんに怒られちゃうな」小さな声でつぶやくと、雷の鳴る方向に走っていった。
雷だ。結構近い。念のため近くのデパートに避難しようと思った次の瞬間、また、光った。ピカッ、ドーン、
バシャッッ!!!
うわっ。
足元で大量の水が跳ね、膝から下がずぶ濡れになってしまった。何が起きたのか。見ると、破裂した風船のようなものが落ちている。
「ねえ、このあたりに水風船が落ちてこなかった?」
後ろから声をかけられた。振り返ると5歳位の男の子だ。
「水風船?」
「うん、落としちゃって」
さっきの水撥ねか?地面に落ちている風船のかけらを渡す。「割れちゃったみたいだね」
男の子が泣きそうな顔で受け取った。
それにしても、どこから落としたというのだろう。もしかしてビルの上か?
「どこから落としたの」なるべく詰問調にならないように気を付けながら聞く。
「ふふ、それは内緒」
「お父ちゃんに怒られちゃうな」小さな声でつぶやくと、雷の鳴る方向に走っていった。
ファンタジー
公開:18/07/01 18:58
文章を書くのが大好きです。
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