限りある記憶の浜辺で

舞台というものがあるならば、それは小さじで撒かれたふりかけのような島々として点在し、恐縮した青春の亡骸のようにその身をただじっとこわばらせている、そのすべての瞬間、なのかもしれない。
あるいは、酢でじっくりと煮込まれた手羽元のように、もはやその身その表皮は、その骨にだらしなくしなだれかかっていた。
ただ単に。
ただ単に、すべては真昼の陽光に、ただ炙られていた。
あえて礼節として住居と呼びたいような、そんな情緒的にも奥ゆかしい趣きの小屋から打ち上がる同士たちが、我先にと竹林から頭一つ抜き出た瞬間に爆ぜ始める。ポップコーンの映像を脳裏に思い浮かべることすら、野暮との誹りを免れないだろう。
存亡という名のひたすらに炒り付くされた観念に対する、そんなある種の馳せ参じ加減を君は見ただろうか？
おれはポッケを探り、のち、有り体に言って金の力で抱き寄せた炭酸飲料の弾け方で、それを類推するに留めておいた。