アルコールにある態度

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酒を飲んだ後に水を飲み、そしてまた酒を飲んだ。
酒を飲むという意思を飲み下したと言っても過言ではないかもしれないし、そうでもないかもしれない。もちろん、絶えざる酸素吸入とそれへの意思を忘れたことなど片時もないと、そう口にせざるを得ないことに赤面しながら行われる所作というものがあるのなら、これが現時点で最もそれに近いものなのかもしれない。なにしろ、自ら積極的に顔面を紅潮させにかかることなどそうそうあるものではないからだ。もちろん、進んで人前で恥をかきにいくことに病的なまでに肯定的な猛者ならば話は別なのだが。
そんなことを考えながら飲んでいた。
いや、やはりここはそのようなことなど微塵も考えてもいなかったと、そう素直に認めるべきなのかもしれない。何事も諦めが肝心、なのかもしれないし。それは小説に於ける作家性とやらの確立も例外ではないだろう。
どうせ翌朝には、腹を下して諸々忘れるから。
青春
公開:18/06/24 22:20

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