彼とコーヒー17

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1ヶ月が経った。結局、彼にすぐ連絡したのは私のほうだった。同時に、ごめんなさいを言うことに抵抗がほとんどなくなったことに気づく。昔はあんなに頑固だったはずなのに。どうやら人は、出会うべき人によって本当に変わってしまうものなのだ。一見すると以前と変わらないようでも、お互いに歩み寄ろうとしている感覚が、小さな気遣い越しに伝わってくる。
「俺は全然きみを否定したつもりはなくて、だから余計にタチが悪いんだろうね」
それはなんか違う、と思うのに、私はなにも言えなくなってしまう。
「でも、覚えていてほしい。俺はきみの存在が根本的に好きで、決して否定したいわけじゃないってこと。二人の関係がどうすればもっとよくなっていくか、一緒に考えていきたい」
一緒に考えていく。私は彼の言葉を繰り返してみる。そこには対等な響きがあるように感じられてうれしかった。彼とそういう関係を続けていけるのは素敵なことだと思った。
その他
公開:18/06/24 22:00
更新:18/06/24 22:01
短編小説 小説 ショートショート 400字物語 一話完結 各話完結

yuna

400字のことばを紡ぎます。

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