自転車で危険運転をした者への講習会

俺はスマホを操作しながら自転車に乗っているところを警察に見つかり、講習を受ける羽目になった。
ほんの３０分ほどで終わる講習だ。適当に聞き流しておくか。
そう思っていたら何やら物々しい雰囲気になってきた。
死刑囚宜しく俺の体はイスに縛り付けられる。体に何か貼られる。VRヘッドギアを被せられる。
これは…自転車に乗っている俺とその目線か？俺の視線は画面の中のスマホに釘付けである。
ははぁ…これでどれだけ危険かって映像を俺の視線で見せられるんだな。
よく考えられてはいるが所詮偽物だ。
まもなく俺は横からやって来た車にはねられた。
その瞬間、全身に痛みが走った！視界も回る！息が止まる！し…死ぬ！
本気でそう思った。
後から思えばあれは全身に貼った何かが電気を流したのだろう…

講習会が終わった。
講習を受けた面々はもう二度と危険運転しないと誓った。
疑似体験であっても、事故にはもう遭いたくない…