鼻ほじり論序説

散々だ。
まさか本当に鼻ほじりについての本とは思わなかった。ブラックユーモアだとも思わなかったし、ここまで下品だとも思わなかった。
図書館に本を返してまた思い出し、トイレに直行。吐いた。
いったいどんなヤツがこんな本を書いたのか。
ローランド・フリケット。これ以外の情報はない。ネットで正体はつかめない。それどころかウィキで「鼻ほじり」という項を見つけてしまった。気持ち悪さに拍車がかかる。
「キリンは手を持たないため舌をつかって鼻をほじる」などという写真も掲載されている。
そもそも鼻をほじるなど健康に悪影響すぎるだろう。ウィキでも鼻ほじりのために死んだ老人のことが記載されている。死因は出血多量。アホすぎる。
と思ったら、世の中には本格的に鼻くそを食べる人がいるという。死の危険を冒してまでも？それはいったい、どんな味か……。

俺は密かに鼻に指を入れた。ごっそりとヤツがとれた。俺はそれを……。