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なんだか全てが嫌になった
ある夏の日、木曜日の放課後のことだった
わたしはお財布と携帯電話
ペットボトルのサイダーを詰め込んで家を出た
制服のまま水色の古びた自転車に乗り
沈む夕日を背に夜の町に吸い込まれて行った
しばらく走ると山道に入った
ずっと長い長い上り坂が続いていた
少し疲れたのでひっそりと佇む自販機の横のベンチで休憩を挟む
今頃みんなどうしているだろうか
充電せずにいた携帯電話はすでにバッテリー切れで真っ暗だった
この先の道は下り坂のようだったので先に進むことにした
夏の夜の生ぬるい風に髪を泳がせていたら
全てが嫌だったことなんていつの間にか忘れていた
しばらく坂道を下っているとどこからか潮のにおいがする
すると、急に拓けた場所が現れた
自転車を押して近づいてみると
辺り一面に星空が広がっていた
よく見ると星空の上に船が走っている
そこには、境界線をなくした空と海が交わっていた
ある夏の日、木曜日の放課後のことだった
わたしはお財布と携帯電話
ペットボトルのサイダーを詰め込んで家を出た
制服のまま水色の古びた自転車に乗り
沈む夕日を背に夜の町に吸い込まれて行った
しばらく走ると山道に入った
ずっと長い長い上り坂が続いていた
少し疲れたのでひっそりと佇む自販機の横のベンチで休憩を挟む
今頃みんなどうしているだろうか
充電せずにいた携帯電話はすでにバッテリー切れで真っ暗だった
この先の道は下り坂のようだったので先に進むことにした
夏の夜の生ぬるい風に髪を泳がせていたら
全てが嫌だったことなんていつの間にか忘れていた
しばらく坂道を下っているとどこからか潮のにおいがする
すると、急に拓けた場所が現れた
自転車を押して近づいてみると
辺り一面に星空が広がっていた
よく見ると星空の上に船が走っている
そこには、境界線をなくした空と海が交わっていた
青春
公開:18/06/21 18:01
木曜日
自転車
家出
海
サイダー
こんにちは。
思いついた事を気まぐれに投稿します。
詩を書くのが趣味で、
座右の銘は【シャツのボタンはいちばん上まで】です。
よろしくお願いします。
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