ゴミ仙人

本当は朝に出さなきゃいけないけど
いつも忘れちゃうから夜のうちにゴミ出しをしている
だけど最近仙人みたいなおじいちゃんがゴミ捨場を見張っていて
近づけば手当たり次第ゴミを投げつけてくる
僕は仙人に毎週月曜と木曜の夜戦いを挑んでいる
飛んでくるゴミを交わしゴミ袋をシュートしようとすると
決まって仙人の拳法によってゴミ出しを阻止されてしまう
今日はどんな作戦で行こうかと思案しつつゴミ捨て場に向かうと
なにやら仙人がチンピラに囲まれていた
普通なら絶対関わりたくないのに
気づくとゴミ捨て場にいつものように突っ込んでいた
すると僕に気づいたチンピラたちが拳を振り上げた
だが、いつも飛んでくるゴミに比べれば遅い
身をかわし生ゴミ入りの袋をチンピラにシュートした
あまりにも臭かったのかチンピラは去って行った
「助けなど必要なかった」そう言いながらも
僕は仙人に特例として夜のゴミ出しを許可されたのだった