スカル・ボウリング

レーンの先に十体の頭のない骸骨が立っていた。
一列目に一人、二列目に二人、三列目に三人、四列目に四人が三角形状に並んでいる。
そして今、俺が手にしているのは頭蓋骨。右手の中指を右目の空洞に、薬指を左目の空洞に、親指を前歯に引っ掛けるようにして、頭蓋骨を持つ。
レーンに立ち、頭蓋骨を胸元で静止させ、息を整える。

よし！

一歩、二歩。
三歩目で勢い良く頭蓋骨を下から投げ転がした。
ゴロン、ゴロン、と頭蓋骨が十体の首なし骸骨を目掛け転がっていく。
カツンと頭蓋骨が一列目の首なし骸骨に命中した。
グヮシャン、グヮシャン、と一列目、二列目、三列目と順に首なし骸骨が砕け倒れていく。

ストライクだ！　

と思ったが、四列目の右端の一体が残ってしまった。

無念。

これは一体でも残せば敗北のデス・ゲーム。
敗北を喫した俺は首を斬り落とされた。そして肉体を焼かれ……。


体はピンに、頭はボールに。