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僕は安堵して座り込み、眠っていた。どれぐらい時間が経ったんだろう。
「おい、こいつ動かねえぞ」
「喋らないし」
「生きてんのか?」
「目は閉じてるぞ」
「息はしてるみたいだ」
村の子供たちがやってきたようだ。
「笑わしてみようぜ。笑わせた方が勝ちだ」
「サンマが三枚三万えーん?おっさんまけて~」
「ふとんがふっとんだっふんだ~だっぷんだぁ」
「ふっ…」
思わず笑って、目を開けると、眼の前では、小学生の僕と仲良しだった友達が楽しそう笑っていた。
「あ、笑った」
「じゃ、俺の勝ちじゃん」
小学生の僕は、置いてあった句点の指輪を拾うと、
「おい、兄ちゃん、俺が勝ったから指輪はもらったぞ」
と言うと走り去った。
一陣の風が吹き、言の葉が舞い、じゃれるようにまとわりつく。
「わかってるよ。少し休んでただけ」
僕は立ち上がり、羊飼いのジプシーのように言の葉の群れを連れ、ガーデンを目指し歩き始めた。
その他
公開:18/09/02 00:41
そるとさんお疲れ様

むう( 地獄 )

人間界で書いたり読んだりしてる骸骨。白むうと黒むうがいます。読書、音楽、舞台、昆虫が好き。松尾スズキと大人計画を愛する。ショートショートマガジン『ベリショーズ 』編集。そるとばたあ@ことば遊びのマネージャー。

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