スライス
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「だてまきって、ワタシたちみたいだね」
昼、マキちゃんとお弁当を食べていたら、マキちゃんはだてまきを箸でつまんで、ボソッとそう言った。
「どういうこと?」
「だてがユウ君で、まきがワタシ」
「え?」
「ユウ君は伊達男かな。マキはまき」
「伊達男? なにそれ?」
「いいの。私だけが分かっていれば。それで」
マキちゃんはそう言って、だてまきをパクッと口に入れた。
マキちゃん。
何を考えているのかよくわからない。でも、そんなマキちゃんのことが僕は好きだ。
一緒にお弁当を食べるこの時間が、愛しい。
「ユウ君」
マキちゃんはこちらをジッと見つめる。
「ん、なに?」
吸い込まれそうな瞳。目を逸らさないように、僕は返事をする。
「ご飯粒付いている」
「どこ?」
「ここ」
そう言って、マキちゃんは僕の頬を舐めた。
「ちょっとしょっぱいね。暑いからかな」
僕の頬を汗が伝った。
季節は夏。
暑さはまだ続く。
昼、マキちゃんとお弁当を食べていたら、マキちゃんはだてまきを箸でつまんで、ボソッとそう言った。
「どういうこと?」
「だてがユウ君で、まきがワタシ」
「え?」
「ユウ君は伊達男かな。マキはまき」
「伊達男? なにそれ?」
「いいの。私だけが分かっていれば。それで」
マキちゃんはそう言って、だてまきをパクッと口に入れた。
マキちゃん。
何を考えているのかよくわからない。でも、そんなマキちゃんのことが僕は好きだ。
一緒にお弁当を食べるこの時間が、愛しい。
「ユウ君」
マキちゃんはこちらをジッと見つめる。
「ん、なに?」
吸い込まれそうな瞳。目を逸らさないように、僕は返事をする。
「ご飯粒付いている」
「どこ?」
「ここ」
そう言って、マキちゃんは僕の頬を舐めた。
「ちょっとしょっぱいね。暑いからかな」
僕の頬を汗が伝った。
季節は夏。
暑さはまだ続く。
青春
公開:18/09/01 20:14
構成の凝った作品が好きです。
雑絡みOK!
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