風に揺れる

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 わたしは基本女なぞいうものが嫌いなのだ。
「ねえ――わたし花が好きなの。花というのは心を豊かにしてくれるじゃない、ああでもね、どの花でもいいというわけではないの。きっとわたしは背の高くなる花が好きなの、だって一輪だけ土から遠く離れて宙に浮いているような心地でね」
 あるとき君が語った心持ちを、わたしはいまだに覚えているよ。
「幻想的なの、土が見えてしまってはだめなの。わたしたちが足をついて歩いている現実というのを、忘れさせてくれるのが花なのだから、地面からはうんと離れてなければならないの」
 だから君は薔薇のように、支えがないと、我々が手塩にかけてやらないと生きていけぬような花を何度も美しいと讃えた。
 君は知らなかったのだろう、土も見えぬほど咲き乱れた花の光景を。それはそれは、すべて小さい花ではあったけれど、一面に広がる彩はとても美しいものだったよ。君もそれくらいに美しかった。
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公開:18/08/31 22:06

高芽愁

始めてみました。たぶん気楽に生きています。
twitter - @takamesyu

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