「トントン」

22
30

真夜中、一組のカップルが仲睦ましく手を繋ぎながら神社を散歩していた。

トントン。

背後から誰かに肩を叩かれたと思った彼が振り返る。
「ひっ!」
「どうしたの?」
「オバ、オバ、オバ……」
彼が彼女に視線を移し、口をパクパクさせている。
「誰がオバチャンよ。失礼ね」
「ち、違う違う! 今、後ろに……」
「あぁ。ここ、墓場が近いからね」
「へ?」
「オバケでしょ? そんなの、あっちこっちにいるわよ」
彼女の言葉にあたりを見渡す彼。そこには無数のオバケたちが……。
「ぎゃっ!」

トントン。

再び肩を叩かれた彼が振り向くと、頭のない彼女が立っていた。
「お、おま……あ、頭は?」
「こっちよ。早く行こうよー」
彼が声のした方を見る。視線の先にはニヤリと笑みを浮かべた彼女の頭。その首元から出ている脛椎をバネのようにして、ぼんやり浮かび上がった神社の階段を登り始めていた。

トントン、トントン。
ホラー
公開:18/09/01 12:20

壬生乃サル

漫画、ダジャレ、オノマトペが好き。
浮きも、憂きも、ウキウキだ!(サルだけに)

2019年目標
・SSG全部読む!(2019年分限定)
 ※現在、まだ1月初頭をうろついてます。
  たまにタイムスリップしています(笑)
・500まで(180本)ノック!+α
 36/180 (2月14日時点)

2018年(5月13日~12月31日)
・壬生の(320本)ノック!完走。


壬生乃サル (みぶ の さる)
https://twitter.com/saru_of_32

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容