衝動をどうしよう

おでんが食べたい。
おでんだ。
今すぐに。
とにかく、今すぐにだ。
コンビニへ行く。
おでんがある。
やった、おでんだ。
おれは持参した箸で、おでんに貪りつく。
うまい！
味の染み込んだ大根が口でほぐれる。
旨さが心に沁み込んだ。
次は何を食べようか。迷い箸。
意外にも、大根。
箸が選んだのは大根。
再び大根を口へと運ぶ。
またもほぐれる。
二度目でも変わらぬ旨さはおれの心を満たす。
大根、大根と来た。
次だ。
何を選ぶか。
ロールキャベツに箸を向ける。
邪道かもしれない。
だが、時代の流れに負けないチャレンジスピリッツを評価する。
おれはロールキャベツを掴み取る。
齧り付く。
中から熱い汁が溢れ出る。
キャベツの食感と絡み合って、口の中でハーモニーを奏でる。
さて次は。
そこで店員がこちらに向かってきた。
そろそろ潮時か。
おれは入口の自動ドアへ走った。
次はテイクアウトも悪くないかな。