0
23
昼休みの少しの時間、波の音が流す変なラジオ局を聞くのが、最近の日課だ。
うるさい上司の説教も、社内のくだらない噂話も、母の小言もみんな波に乗って、海に溶けてしまえばいいのに。
たまに、ラジオから二人の男の会話が聞こえてくる。
「ちょっとシゲジイ、待ってくださいよ。」
「止めるな、カイユ、ワシは海賊王になるんじゃ。」
「いい歳して、昨日観たアニメに感化されないでくださいよ。」
まったく、この人たちは、昼間から何をやっているんだろう。
バカらしいのに、でもちょっと羨ましい。
「鳥籠の中は安全じゃが、籠の鳥は飛ぶことの楽しさを忘れてしまう。ワシはまだまだ浪漫飛行じゃ。」
毎日、パンプスに足を突っ込んで、満員電車に詰め込まれて、それでも、そんな日々にしがみつくしかない私。私の翼はまだ飛ぶことの楽しさを覚えているだろうか。
翼を広げる練習に、週末、素足にサンダルで海に行こうと思った。
うるさい上司の説教も、社内のくだらない噂話も、母の小言もみんな波に乗って、海に溶けてしまえばいいのに。
たまに、ラジオから二人の男の会話が聞こえてくる。
「ちょっとシゲジイ、待ってくださいよ。」
「止めるな、カイユ、ワシは海賊王になるんじゃ。」
「いい歳して、昨日観たアニメに感化されないでくださいよ。」
まったく、この人たちは、昼間から何をやっているんだろう。
バカらしいのに、でもちょっと羨ましい。
「鳥籠の中は安全じゃが、籠の鳥は飛ぶことの楽しさを忘れてしまう。ワシはまだまだ浪漫飛行じゃ。」
毎日、パンプスに足を突っ込んで、満員電車に詰め込まれて、それでも、そんな日々にしがみつくしかない私。私の翼はまだ飛ぶことの楽しさを覚えているだろうか。
翼を広げる練習に、週末、素足にサンダルで海に行こうと思った。
その他
公開:18/08/26 23:16
更新:18/08/29 22:05
更新:18/08/29 22:05
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます