ギフトの選択、そして恐れとお願い。

1
26

眼の前に2つ箱がある。
ちょっと幸せになれるかもしれない箱と、ちょっと不幸になるかもしれない箱だ。
健康な人はちょっと幸せになれるかもしれない箱を取る。
でも酷くいたぶられ疑い深くなった自分はいつもちょっと不幸になるかもしれない箱を取ってしまう。不幸であることがアイデンティティになってしまっているからなのだろうか。
不幸な状態でいるほうが安心できてしまう。幸せがやってくると何時大きな不幸が降ってくるかと怖くなってしまう。
そしていつもちょっとだけ不幸になるかもしれない箱を選択し続ける毎日。

でもね、10回ちょっとだけ不幸になるかもしれない箱を選んだら、1回くらいはちょっとだけ幸せになれるかもしれない箱を選んでいるのはここだけの秘密。
神様にだって教えちゃ駄目だからね。
いつものルーティンを破ったら、本当に大きな禍いを架されるかもしれないから。
どうかお願い。どうかお願い。
その他
公開:18/08/21 23:10

ひさみん

ショートショートというよりも短編小説、掌編小説という感じになってしまうかもしれません。
自分のペースでやっていこうと思っております。
ショートショート・ガーデンにアクセスする頻度は高くありません。
1回のアクセスで多くても10作品見るかどうかです。すみません。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容