隣のおじさん
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僕のお家の隣には、虹職人のおじさんが住んでいる。
おじさんの庭には年中色とりどりの花が咲いていて、それが虹の材料になっているらしい。
この間、花の手入れを手伝った時に、こっそり作り方を教えてくれた。
まだ夜が明けきらないうちに7色分の花から花弁を採り、唄いながら水に溶かしこむ。
その水を専用のじょうろで撒くと、ぽんっと音を立てて手のひらサイズの虹が生まれるのだ。
虹をそっと透明な球に入れて朝陽に照らし、たっぷりと光を含ませたら、笛を吹いて風を呼び、空へと運んでもらう。
おじさんの仕事はここまでだ。
球の中で虹は大きくなって、雨の最後の一雫を浴びて出てくるらしいけど、二重になったり、円になったり、逆さまだったりと、どんな姿で出てくるかわからない。
花を眺めながら、僕がどんな虹になるか楽しみだね、と言ったら、おじさんは顔いっぱいに笑みを浮かべた。
虹のような、きらきらした笑顔だった。
おじさんの庭には年中色とりどりの花が咲いていて、それが虹の材料になっているらしい。
この間、花の手入れを手伝った時に、こっそり作り方を教えてくれた。
まだ夜が明けきらないうちに7色分の花から花弁を採り、唄いながら水に溶かしこむ。
その水を専用のじょうろで撒くと、ぽんっと音を立てて手のひらサイズの虹が生まれるのだ。
虹をそっと透明な球に入れて朝陽に照らし、たっぷりと光を含ませたら、笛を吹いて風を呼び、空へと運んでもらう。
おじさんの仕事はここまでだ。
球の中で虹は大きくなって、雨の最後の一雫を浴びて出てくるらしいけど、二重になったり、円になったり、逆さまだったりと、どんな姿で出てくるかわからない。
花を眺めながら、僕がどんな虹になるか楽しみだね、と言ったら、おじさんは顔いっぱいに笑みを浮かべた。
虹のような、きらきらした笑顔だった。
ファンタジー
公開:18/08/21 20:42
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