浦島太郎〜ビギ二ング〜

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「さあこれがお前の亀だよ」
幼少の頃、甲羅に×印のある産まれたばかりの亀を父は指差し私に言った。

海に住む部族の私達は海底2千mに住む。私は父と旅に出ていた。途中、私は鯨に食べられ気がつけば浜辺に打ち上げられていた。
その後地上に住む部族に育てられた。

数年後、浜辺を歩いていると1匹の亀を子供達がイジメていた。私はすぐに辞めさせ亀を海へ逃がしてやった。
数日後、その亀がやってきて竜宮城へ連れて行かれた。久しぶりの海の中は意外と苦しさは感じず、気持ち良さでいっぱいだった。亀の甲羅を見ると×印がある。私の亀。何故か涙が溢れ出た。
竜宮城では沢山のもてなしを受けるが時折、鯛やヒラメ達が私を見て懐かしさを噛みしめ涙を浮かべているような姿を目にした。歳月が流れ、いよいよお別れの時。乙姫様から玉手箱をもらった。
「兄う...浦島太郎様。お達者で」と見送られ私は再び亀に乗り地上へ向かった。
ファンタジー
公開:18/08/21 12:00
更新:18/09/30 16:29

まりたま

いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。

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