漫才ってなに１２

「ねえねえ、これなんて読むの」
「どれどれ」
「これ」
「えーと、どくろはい、だね……って、何読んでいるの！」
「わたしね、これでジュース飲んでみたいの！」
「えぇ……ちなみに、何ジュース？」
「けつえ……じゃなくて、トマトジュース」
「血液って言いかけたよね？　今、血液って！」
「ちしきのちは、血のちだよ。頭が良くなるんだって」
「血の気が引くよ！　やめてよ！」
「血の気！　見たい見たい！　どこを切れば良いの？」
「見えないから！　何で刃物を持っているの！」
「あぶないからって、パパが持たせてくれたの」
「パパの方が危ないよ！」
「ママはね、これ！　ひっぱると音がするよ。えい」
「やめてやめてやめて。それは、変な人が来たときに使うやつだからね！」
「変な人ってどんな人？」
「急にやってきて、一緒に来ると楽しいよ、とか言う人かな」
「おにいさんじゃん！」
「僕は違」
「えい」
「やめて！」