こんにちは、赤ちゃん

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娘が何かの赤子を拾ってきた。
それは動物よりもむしろ人に近かった。
気味悪いことこの上なかったが、怪我してるから、と言う娘の言葉に負け保護することにした。今思えばその時に捨てさせれば良かった。
怪我はすぐに回復し、日に日に目に見えて大きくなっていった。四日目くらいに気づいた。娘に似ている、と。
二週間が過ぎそれの姿形や声は娘と全く同じになった。
娘は妹が出来たと無邪気に喜んでいたが私達夫婦は恐怖でしかなかった。だからといって追い出す訳にもいかない。見た目は人なのだから。
三週間目には娘と全く同じように喋るようになった。正直私達にもどちらが本物か見分けがつかなくなった。
1ヶ月目のある日、居間に行くとキッチンで片方が死に片方が包丁を握っていた。喧嘩したらしい。
「だって自分が本物だって言うんだもん」
目の前にいるのが化物なら当然怖い。娘だとしても…平然と殺しをしたのだ。
もう…分からない。
ホラー
公開:18/08/14 16:34

白梅 弥子

純粋で腹黒で素直なひねくれ者です。
ホラーやSFを中心に、様々なジャンルで書いていきたいと思っております。
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