こんな気持ちになるんだったら見るんじゃなかった…

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かけると動物が人間に見える眼鏡を保健所が開発した。
何で保健所がそんなものを作ったかって?その真相を知りに僕は今、保健所にいる。
保健所には沢山の犬や猫達がいる。それらが眼鏡をかけることで裸の人間に見えるだなんて…
僕を始め、周りはスケベ心丸出しの連中が集まった。
いざ、眼鏡をかける。おお!犬や猫達が裸の人間になったぞ!
裸の人間は一様に生気がない。
悲痛な叫びを上げる者がいた。
自分を、他者を傷つける者がいた。
やせ細った者、太った者。皆、檻の中だ。
「今、皆様に見てもらっているのは本日殺処分される動物達です」
職員の言葉に眼鏡をかけた全員が凍り付く。
眼鏡の向こう、壁が迫り、ガス室の扉が開く。

数分後、沢山の人間の死体がコンベアで流れてきた。
眼鏡を外すとそれらは犬猫の死体だ。
僕は何故、保健所がこの眼鏡を作ったのか理解した。
犬猫を無責任に捨てた結果を人間に置き換えて見せるためだ。
SF
公開:18/08/13 19:39

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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