漫才ってなに６

「はい、どうもー」
「ここ、笑うとこですよ？」
「まだ、何も言っていないわ！」
「……」
「黙んな！」
「ぷはぁ、死ぬかと思った」
「息止めていたんかい！　危ないぞ、本当に」
「ごめんごめん。死んだら香典、お願い」
「出すか！　悲しいからやめとけって」
「悲しいといえば、こうやってくだらない漫才をしている間にも、世界では」
「やめやめー！　暗すぎるわ！　何がしたいん。ぶち壊す気か！」
「俺たちの間の壁は、壊れないぜ！」
「そこは壊していこう！　壊していこう、お願い」
「ドッドッドッ」
「ドラクエか！　一瞬わからんかった。移動するときの効果音な」
「エフエフかと思った？　ねえ、エフエフかと思った？」
「知らんわ！　エフエフの効果音ってどんなのだっけ？」
「パッピロポネー」
「絶対違う！」
「ごめん、俺もよく知らん」
「じゃあやんな！」
「ラリホー！」
「急に眠く……こんなんじゃ終われんわ！」