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 地球の前で、その宇宙船は停止した。
「綺麗な星だ。この星を侵略しよう」
 青い肌をした彼らは頷いた。さっそく仲間の一人が予備の宇宙船を使い、地球を調査しにいった。しばらくして仲間が戻ってきた。その手には小さな箱があった。
「ごくろう。その手にあるものは何だ」
「この星を調べていたら、住民に見つかってな。その住民が、これを渡してきたんだ。どうやら、食べ物みたいだ」
 彼らは小さな箱を開け、その中身を食べてみた。絶妙な甘さに口元が緩む。
「美味しいな。見ず知らずの者にタダでくれたのか」
「それだけじゃない、この星の住民は優しい心の持ち主らしい。いろんな姿、形をした住民が、いがみ合うことなく暮らしていたぞ」
「素晴らしい。こんないい星を侵略したら罰が当たりそうだ」
 彼らは地球の侵略を諦めた。宇宙船は速度を上げ、地球から遠ざかった。
 その頃、地球ではハロウィンの仮装をした人たちで賑わい……。
SF
公開:18/08/11 00:47
更新:18/08/11 00:52

ミジカチャウダー( 地球のあのあたり )

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