漫才ってなに２

「どうもー……って、うわー！」
「おい、どうした」
「うわ言を言ってみたかってん」
「それ、うわ言ちゃうわ。俺が本物のうわ言を見せてやる」
「よっ！　うわ言の魔術師！」
「むにゃむにゃ……うわーばきーどかーん」
「何やそれ！　うわばきが爆発しただけやん！」
「だって、うわばきって爆発するやん？」
「せやな。お前の世界ではそうなんやろな」
「この前、夢が現実になってん」
「ほんまか？　うわばきが爆発したんか。信じられへんわ」
「ちゃうよ。お前とこうやって漫才ができること。夢やったんや」
「お前……お前もそう思っていたんか。俺もや」
「むにゃむにゃ……」
「うわ言かい！」
「おう、やっと目を覚ましたかい？」
「お前が寝とったんやろうが！」
「お前に一言だけ言っておきたい」
「何や」
「寝てばっかりいないで、オチをもっと練れよ」
「寝ればええんか」
「そんなわけないやろ！」
「そこは真面目か！」